お子様の虫歯予防に歯磨き剤を!
昭和の中期以降、むし歯の洪水時代と言われていました。そこから急激に虫歯が減っていった背景として「フッ素入り歯磨き剤」の台頭が挙げられます。そもそも「フッ素」とはどのような効果があるのでしょうか?
フッ素が歯に良い理由
1. 再石灰化の促進
フッ素は「再石灰化」を促進させる作用があります。これは、酸によって歯から溶け出したカルシウムやリンを補うことです。これにより、初期の虫歯を修復し、歯の健康を維持することができます。
2. 歯質の強化
フッ素が歯の表面に取り込まれると、歯の表面の結晶構造がかわります。「ハイドロキシアパタイト」から「フルオロアパタイト」と呼ばれる酸に強い構造に変化します。これにより、歯のエナメル質が強化され、虫歯への抵抗力が高まります。
3. 虫歯菌の活動抑制
フッ素は、虫歯の原因となる細菌の活動を抑制します。これにより、酸の生成が減少し、虫歯の発生リスクが低下します。
フッ素の活用方法
1. フッ素配合の歯磨き粉の使用
市販の歯磨き粉の多くにはフッ素が含まれており、日常的に使用することで虫歯予防に効果的です。特に、就寝前の使用が推奨されています。 お休みになっている間にフッ素が作用します。就寝中は唾液の分泌量が少ないので、長く歯磨き剤が停滞し、作用します。
2. 歯科医院でのフッ素塗布
歯科医院では、高濃度のフッ素(約9,000ppm)を使用した塗布が行われます。これにより、より効果的な虫歯予防が期待できます。 濃い濃度の方がより「フルオロアパタイト」をつくります。
フッ素の安全性
フッ素は、適切な量を使用すれば安全です。過剰摂取により「フッ素症」と呼ばれる症状が現れる可能性がありますが、通常の使用では問題ありません。
2歳以下 フッ素濃度は1000ppm程度 歯ブラシに1,2mm程度で

3~5歳 フッ素濃度は1000ppm程度 歯ブラシに5mm程度で

6歳以上 フッ素濃度は1500ppm程度 歯ブラシに1.5~2cm程度で
