お子さんの虫歯予防。シーラントについて。
小窩裂溝填塞(シーラント処置)は、お子さんの歯科治療においてむし歯を予防するために行われる処置のひとつです。乳歯や永久歯の奥歯には、「小窩」や「裂溝」と呼ばれる細かい溝があり、ここに汚れや食べカスが溜まりやすくなります。これが原因でむし歯が発生しやすくなるため、この溝をあらかじめ歯科用の樹脂で埋めて保護するのがシーラント処置です。
この方法は特に奥歯の溝が深いお子さまや生えてきたばかりの歯に対して有効で、むし歯を予防するための基本的な治療法として多くの歯科医院で採用されています。保険治療です。
小窩裂溝填塞(シーラント処置)の効果
- むし歯予防の向上
奥歯の溝を樹脂で埋めることで、汚れが溜まるのを防ぎ、むし歯菌が繁殖しにくい環境を作ります。 - 歯の清掃がしやすくなる
小窩や裂溝を埋めることで、ブラッシングの際に歯ブラシが届きやすくなり、効果的な歯磨きが可能になります。 - 歯を削らない治療ですので安心してください。
処置の流れ
- 歯のクリーニング
処置する歯の表面をきれいに清掃します。 - エッチング処理
歯の表面に薬剤を塗布し、シーラントを密着しやすくします。 - シーラントを塗布
歯の小窩や裂溝にシーラント材を流し込みます。 - 硬化処理
専用の光を当ててシーラント材を硬化させ、処置が完了します。
全体の処置時間は10~15分程度と短く、痛みもなく簡単に行える治療です。
小窩裂溝填塞のメリット
- むし歯の発生リスクを大幅に低減
定期的にメンテナンスを受けることで長期間効果が持続します。 - コストパフォーマンスが高い
むし歯治療に比べ、予防目的のシーラントは比較的低コストで実施できます。 - 小児の歯を削らない
歯を削らずに行えるため、将来的に健康な歯を保つための重要な予防策となります。
シーラント処置の適切なタイミング
シーラント処置は以下のタイミングで行うのが理想的です。
- 乳歯の奥歯が生えそろった頃(3~5歳ごろ)
この時期に奥歯のむし歯予防を始めるのが最適です。 - 永久歯が生え始めた頃(6~8歳ごろ)
第一大臼歯(6歳臼歯)が生えたら、早めに処置を検討しましょう。
まとめ
小窩裂溝填塞(シーラント処置)は、痛みを伴わず、簡単にむし歯予防ができる小児向けの歯科治療法です。適切なタイミングで処置を行うことで、むし歯リスクを大幅に減らし、お子さまの歯を健康に保つことができます。むし歯が気になる場合は、ぜひ歯科医院で相談してみましょう。