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口に入ってしまった恐ろしいウィルスをうがいや歯磨きで防ぐって・・・
くちにはいっちゃった時点ですでにアウトではないですか?
そんなことはありません!!
ウィルスをうがいで追い出すこと、これはとても重要な防御法です。口の中にはいったウィルスが喉の粘膜細胞に取り付くまでにはタイムラグがあるからです。その仕組みをお話しましょう。
「コロナウィルス」とはもともと鼻風邪や上気炎を発症させる「風邪コロナウィルス」としてしられるウィルスです。かかっても通常「風邪ですね」ですんでしまうため、病原菌の特定や流行の実態などの研究は、これまでほとんど必要とされてきませんでした。
(中略)
有効なワクチンが開発され、特効薬が見つかるまで私たちにできることは徹底的な「防御」です。
新たな脅威とはいえ、インフルエンザと同じエンベロープ(被膜)をもつウィルス族だけに、感染の仕組みは共通していると考えられます。ですから、新型コロナウィルスから身を守るためにもっとも参考になるのは、インフルエンザウィルスの予防法でしょう。そこで、どのようにウィルスが体内に入り込むのか、その仕組みを見ていきましょう。
コロナウィルス、インフルエンザウィルスなどのウィルスはみな、生きた細胞に入り込まないと生きられず、細胞の中でしか仲間を増やせないパラサイトです。
狙いをつけたノドの粘膜細胞のレセプター(細胞の膜にある受容体)に吸着すると、自分を包む膜と細胞の膜を一体化させてするりと内部に侵入し、自分の遺伝子を包む殻をサッと脱ぎ捨てて、細胞の中にその遺伝子を放り込みます。そして乗っ取った細胞のタンパク質やエネルギーを使って、自分の遺伝子を増殖させていくのです。
とはいえ、粘膜細胞は、そうやすやすと乗っ取られるわけではありません。通常ノドなどの粘膜の細胞は、豊富な粘液でおおわれ隠れています。ウィルスが細胞のレセプターに吸着しようとしても、粘液が邪魔するので、なかなか吸着できません。
この機を逃さずガラガラうがいをすれば、凶悪なウィルスを追い出すことができます。ウィルス感染から身を守るために、「外から帰ったら必ずうがいをしましょう」というのは、こういう理由からなのです。
ただ、胡温演繹による防御作用が弱くなってしまう場合があります。それは、次回のお話になります。