【治療例紹介】C型歯根の難症例に対する精密根管治療
こんにちは。今回は、C型歯根(樋状歯根)という複雑な形状を持つ歯に対し、神経を取り除く治療(抜髄)を行ったケースをご紹介します。
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■ ご相談内容
患者様は、他院で虫歯を指摘され、
「神経を残すべきか、それとも除去すべきか」
というご相談で来院されました。
術前のデンタルX-rayです。

■ 初診時の状態と問診
- 「以前にものすごく痛かった時期があった」
- 「現在は冷たいものがしみる程度で、強い痛みはない」
このことから、神経の一部は生きているものの、もう一方は感染していると判断。
最終的に、神経をすべて取り除く(抜髄)治療を選択しました。
■ レントゲンとCTによる診断
レントゲンでは、虫歯の進行によって根の先端に黒い透過像が確認され、骨の一部が溶けている状態でした。
また、根の形が複雑で、治療の難易度が高いことも判明。
CT画像からは、特徴的なC型歯根(樋状歯根)であることが明らかになり、非常に繊細な処置が必要なケースでした。
CT像です。

■ 治療の方針と処置内容
- 神経を完全に除去し(抜髄)、
- 感染部位を丁寧に削り出し、
- 根の先までしっかりと薬剤を充填
複雑な形状にも対応できる器具を用いて、根管全体に確実に薬剤が行き渡るよう処置を行いました。
■ 術後の評価
術後のレントゲンでは、
- 根の先端まで薬剤がしっかりと入り、
- 中間部の根管も美しく整っています。
CTでも、炎症の消失と膿の改善が確認され、治療は成功しました。
術後のデンタルX-rayです。

術後のCT像です。

■ 治療の成果
治療前と治療後の比較画像からも、
- 薬剤が根の先端まで充填されている
- 骨の状態も回復傾向にある
といった、理想的な治療結果が得られました。
術者・患者様ともに満足のいく結果となりました。
複雑な歯根でも、精密な治療で歯は救えます
C型歯根のように難易度の高いケースでも、正確な診断と高度な技術で歯を残すことが可能です。
「他院で抜歯をすすめられた」
「神経の状態がよくわからない」
そんな時は、ぜひ一度ご相談ください。