コーンビームCT(CBCT)を用いた第二近心頬側根管(MB2)検出の有効性について
こちらは以下の論文を元に記事を書いています。”efficacy of Cone-Beam Computed Tomography as a Modality to Accurately Identify the Presence of Second Mesiobuccal Canals in Maxillary First and Second Molars: A Pilot Study”
歯の根っこ(根管)は、まっすぐなストローのような形をしていると思われがちですが、実際には曲がりくねっていたり、細かく枝分かれしていたりすることが多いのです。特に、上顎の第一大臼歯と第二大臼歯には第二近心頬側根管(MB2)という追加の根管が存在することが多いですが、通常のレントゲンでは見つけにくいことがあります。
歯の内部を調べる方法には、大きく分けて2種類あります。
- 平面で捉える方法(デンタルX線)
- 一方向からの画像しか得られないため、複雑な根管の形が重なって見えにくくなることがある。
- 3次元で捉える方法(コーンビームCT:CBCT)
- 立体的に撮影することで、見えにくい根管の構造を詳しく確認できる。
今回ご紹介する研究では、CBCTを使ってMB2根管の発見率を調査しました。その結果、CBCTはMB2根管を正確に特定するのに非常に有効であることが確認されました。
なぜMB2根管の発見が重要なのか?
- 根管治療の成功率を高める → 見逃されると感染が残る可能性がある。
- 痛みや腫れのリスクを軽減 → 適切な治療を行うことで再発防止。
- 再治療を防ぐ → 初回の治療でしっかりと処置すれば歯の寿命が延びる。
CBCTのメリット
- 通常のレントゲンよりも詳細な3D画像が得られる
- 複雑な根管形態を明確に把握できる
- 診断の正確性が向上し、治療の成功率が高まる
研究結果のまとめ
- CBCTを使用することでMB2根管の発見率が向上
- 従来のレントゲンでは見逃されやすいMB2根管を、より確実に診断できる
- これにより、根管治療の成功率が高まる可能性がある
まとめ
当院では、CTを完備しております。根管治療の際により正確な診断と適切な治療が可能です。
気になることがあれば、ぜひご相談ください。当院のCTの写真です。
