こんにちは!根管治療ブログシリーズ第3回目では、根管治療の具体的な流れについて詳しくお伝えします。「根管治療」と聞くと、複雑で大変そうなイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、流れや手順を理解しておくことで、治療に対する不安を和らげることができます。
「初診からどんな手順で治療が進むの?」「治療にはどれくらい時間がかかるの?」という疑問を解決していきましょう!
1. 根管治療が必要かどうかの診断
根管治療が必要かどうかは、最初の診察で判断されます。診断の流れは以下の通りです。
- 問診・症状の確認
「いつから痛みがあるのか?」「どんなときに痛むのか?」など、痛みの状況を詳しく伺います。
- 視診
目で歯や歯茎の状態を確認し、虫歯の有無や腫れ、歯の変色がないかをチェックします。
- レントゲン検査
歯の内部や根の状態を確認するために、レントゲン撮影を行います。これによって感染が歯髄(歯の神経)に達しているかどうかを判断します。
- 温度診断・打診
冷たいものや熱いものを当てたり、歯を軽く叩いたりして、神経が生きているかどうか反応を確認します。
診断が終わると、治療方針や必要な治療回数、費用などについて説明があります。
2. 麻酔と治療の準備
診断結果から根管治療が必要と判断された場合、まずは痛みを抑えるために麻酔を行います。
局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。
- ラバーダム防湿
治療中に唾液や細菌が根管内に入らないように、歯にゴムのシート(ラバーダム)をかけます。これによって無菌的に治療を進めることができます。
3. 感染した歯髄(神経)の除去
根管治療のメインステップは、感染した歯髄を取り除くことです。
- 歯の切削
虫歯部分を削り、歯髄に到達する穴を開けます。ここで根管にアクセスできるようになります。
- 神経の除去
「リーマー」や「ファイル」と呼ばれる細い器具を使用して、根管内の感染した神経や血管を丁寧に除去します。
- 根管の清掃と消毒
根管の内部をきれいに清掃し、薬剤を使って徹底的に消毒します。この工程は非常に重要で、感染を取り残さないことが治療成功のカギです。
4. 根管の充填(密封)
清掃と消毒が終わった根管は、ガッタパーチャという専用の材料で密封します。
これにより、根管内に再び細菌が侵入するのを防ぎます。
- 根管充填の確認
レントゲンを使って、根管が隙間なくしっかり密封されているか確認します。
密封が不完全だと再び細菌が侵入し、再治療が必要になることがあるため、ここは非常に重要な工程です。
5. 歯の補強と被せ物(クラウン)の装着
根管治療が終わった歯は、内部が空洞の状態になっているため、そのままでは割れやすくなっています。そのため、以下の処置を行います。
- コア(土台)の設置
空洞部分に補強材を入れて、歯を支えるための土台を作ります。
- クラウン(被せ物)の装着
最後に、歯を補強し、噛む機能を回復するためにクラウンを装着します。クラウンには金属やセラミックなど、さまざまな素材があります。
6. 治療後の注意点
根管治療が完了しても、油断は禁物です。治療後は次の点に気をつけましょう。
- 治療後の痛み
治療直後は軽い痛みや違和感が出ることがありますが、通常は数日で落ち着きます。強い痛みが続く場合は、すぐに歯科医に相談しましょう。
- 噛み合わせに注意
仮の詰め物の段階では、強く噛まないよう注意してください。最終的な被せ物が装着されるまで歯を大切にしましょう。
- 定期的なメンテナンス
根管治療をした歯も、しっかりとケアしないと再び感染することがあります。定期的に歯科医院でチェックを受け、口腔内を清潔に保ちましょう。
まとめ
根管治療は複数のステップを経て、歯を保存するために行う大切な治療です。初診から完了まで数回の通院が必要なこともありますが、正確な治療を行うことで、歯の機能を長く維持することができます。
次回は、「根管治療中に感じることと注意点」について詳しく解説します。治療中の痛みや違和感、不安を解消するための情報をお届けしますので、ぜひご覧ください!